Vol.757「転職と転社」(メールマガジン「人事の目」より)

「柴田さんは転職推奨派ですか?」
「なんで?」
「このまま今の会社で頑張った方がいいのか、他の会社の経験もあった方がいいのか、
 迷っています。今の会社に不満はありません。ただ・・」
「ただ?」
「うーん。10年後の自分がイメージできません。埋没しそうです。」

とある大企業に所属する若者(かなり優秀)との会話です。

同じような悩みを抱える若者は多いと思います。特に、大企業に勤める人に少なくないと
思います。よくある惑いです。私自身も30歳前後の時に同じような思いを抱いていましたので、
よくわかります。

細かい話ですが、「転職」と「転社」は違います。自分の専門性に立脚した仕事そのものを
変えるのが「転職」。仕事内容は変えずに働く場所を変えることを「転社」と
私は定義しています。

自分の専門性が何かを確立させる。これは社会人としての基本です。その上で、意識して
自分の専門性を発揮し、磨き続ける。それがいろいろな機会へのチャレンジにつながります。
いろいろな機会の経験が自らを成長させ、より大きな仕事ができるようになります。

この「機会」を今勤めている会社の中で探す。このプライオリティが高いのは言うまでも
ありません。「機会」へのチャレンジができないと判断される場合には「転社」の可能性を
模索すべし。「転職」するなら、できるだけ若いうちにした方がいい。
専門性を磨く機会が減るので。そう伝えました。

私は30代前半でホテルから外資系コンサルティング会社に「転職」しました。
当時、勤めていたホテルでいずれは総支配人になりたいと思っていました。
が、当時そのポジションは親会社からの出向者のポジションで変わりそうにないと判断しました。
今でもホテルの総支配人は私にとって憧れの仕事です。ただ、この「転職」のときに
その想いは封印しました。

その後、コンサルティング会社の社長という仕事をして以来、「転社」をしてきました。
今は社長ではありませんが、“人を通じて組織を活性化する”という仕事をしている
ことには変わりありません。今後もこの専門性は変わらないだろうと思います。

自分の専門性がどれほどのものなのか。ここに不安を抱く人もいると思います。
そこはどんなアウトプット(成果)を出してきているか、出せるかで判断できます。
自分が知っている集団の中であれば、それなりのアウトプットを出すことができる。
このレベルで安穏としていてはいけません。同じ社内であったとしても、
知らない集団の中に入っても同様のアウトプットが出せる、このレベルが一つのゴールです。

この先にあるのが、世界中どこにいっても自分の専門性を通じて影響力を行使できるレベルです。
このレベルを目指して、私も日々修行です。


おまけー1:焼肉屋で「かぼちゃ」をうまく焼けたことがありません。焦がさず、
しかも固いところを残さず。これが至難の技です。
(なんであらかじめ茹でておいてくれないんだろう。)


おまけー2:8月16日20時26分。神谷町のオフィスから見える隣のビルのオフィスで、
スキーのジャンプみたいな動きを繰り返す男性らしき姿が見えます。何やってんだろう。


おまけー3:8月28日のOT(体験型ケーススタディ)の説明会が近づいてきました。
経営者候補の見極め、不測事態対応のトレーニングとしてこれ以上のものはないと自負しています。
ご検討中の企業、団体の人事、人材育成責任者、ご担当の方のご参加をお待ちしています。
(あと若干名席があります。)

https://indigoblue.co.jp/lp/showcase/

 

 

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