Vol.310 場の空気を変える!

「場の空気を操る術を伝授する方法を思案中。」
2日前のTweetです。今日のメルマガはその続きです。

お取引先やお客様向けの説明会。時間は限られている。
それでも、いろいろなことを伝えなくちゃならない・・・
そんな時ってありますよね。私も数多く経験してきました。

1時間ならまだしも、2時間も経過すると、聞いている側は
「休眠モード」になりがちです。

そうなると、どんなに大事な話をしていてもダメ。聞いている方の
頭に入って行きませんから、質問も出ません。質問がないというのは
「関心がない」のとほとんど同義ですので、よろしくありません。

なまじ滑らかな語り口だと余計に眠くなります。朗々と同じペースで
語られるとついつい気持ちよくなって意識が飛びます。
主催者側の人間も同じ状況になりますが、さすがに正面切って
“船をこぐ”わけにはいきません。実に辛い時間を過ごすことになります。

場に「眠い空気」が蔓延してしまっている・・・・。
そんなときこそ、空気を変えたいと思いますよね。

不幸にもそうなってしまった場合には”サプライズの演出”、
或いは運動。これしかありません。

“サプライズの演出”は、”えっ、何?”と思わせるようなもの
でなければなりません。しかし、これは難易度が高いです。
テーマとまったく関係ないインパクト狙いは場から眠気を払拭しますが、
代わりに”呆れた空気”を充満させます。

ですから、江頭2:50を投入したり、ベリーダンスのお姉さんを
出したりするのはおススメできません。(かつてB級のモノマネ芸人を
仕込んだことがありますが、この芸人が10分しか持ちませんでした・・・)

運動は効果的です。人間の身体の大半を占めている水。成人だと約60%が
水だと言われていますね。これを揺らすような運動をするとたいていの場合、
シャキットしてきます。昨日、あるところで自己表現のワークショップを
見学しましたが、ウオーミングアップとして、この”揺らす”動作をやっていました。

おススメは散歩。柴田塾でもよくやります。長時間の議論で空気が澱んている
と感じたときには、強制的に全員を散歩させます。

“・・・ん? なんで散歩?”みたいな顔をしているまじめな方であっても
15分も歩いて帰ってくると表情が変わっています。

出掛けることが出来ない場合には、その場でジャンプですね。

但し、このような運動を突然強いると中には気を悪くされる方が
出るリスクがあります。偏差値の高い年配のおじさんが多いと、
そのリスクは高まります。

しかし、主催者側としては、場を支配する眠気で大事なメッセージが
伝わらなくなっていますから、このリスクをとらねばなりません。

そもそも、場に眠い空気が蔓延しないようにすればよいのです。

ポイントは、場のテンポとテンションを単調にしないこと。
これを意識して構成すればよいのです。

一つ一つのプレゼンテーションの中にも様々な変化を盛り込みます。
細かい話ですが、スライドのデザインにも変化と驚きを入れます。
同じテンプレートで延々とやってはいけません。場の空気がダレてきます。

話し手を変えながら展開させるやり方もあります。が、人が変わっても
同じようなテンポ、テンションで15分以上やってしまうと同じことになります。

構成に変化をもたせ、スピーカーの顔を変え・・・、それだけは足りません。
重要な要素があります。

それは”気の利いた”司会です。

司会は単に進行を告げるだけではダメです。それこそ場の空気を読んで、
会場にマイクを向けたり、スピーカーの話を要約したり、質問を投げかけたり、
場を縦横無尽にコントロールします。そういう司会を配置できれば、
構成面で思ったような効果が出せなかったときにもフォローできるはずです。

説明会を行うということはこういうことなのです。説明用のコンテンツを
用意するだけでは不十分です。メッセージをきちんと伝えようと思ったら、
“伝え方”にも気を配る。そのため術が「場の空気」のコントロールです。

場の空気ということだと、職場の空気、会議室の空気、
**さんと××さんの空気・・・などなど変えたくなる場面は数々あると思います。
それは追ってツイッターやメルマガで書きます。
(どこかの雑誌で特集してくれれば全部話します。)

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おまけ:6月29日に六本木アカデミーヒルズでトークライブやります。

このライブは「アカデミーヒルズ 六本木ライブラリー」の会員向け企画なのですが、
「人事の目」の読者の方だけに特別に30名のご招待枠をいただきました。
ご希望の方は以下よりお申込みくださいまし。(ぜひぜひ!)

<新刊記念トークライブin六本木ライブラリー>
いつかなりたい自分になるためのヒント

■日程:2010年6月29日(火) 19:15~20:45
■主催:アカデミーヒルズ 六本木ライブラリー
■開催場所:アカデミーヒルズ (六本木ヒルズ森タワー49階)
■応募ページ: http://www.shibatareiji.com/modules/events/event.php?eid=1

7月1日以降の柴田励司の新しい試みについてもお話しする予定です。

 

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