暑中お見舞い申し上げます。今日は久しぶりに「仕事力」がテーマです。
2008年に「仕事の力のある人、ない人」という本を出しました。
このメルマガの内容を中心に加筆、編集したものです。
今、読み返してみても、我ながら良いことを書いているなーと思います。
が、この本は売れず、数か月前に絶版に・・・(+_+)
近く電子書籍で復活する予定ではありますが、まだちょっと在庫があるようです。
リアル本をご希望の方は今のうちです。
さて、仕事力ということで、中堅社員から部長クラスで
壁にぶつかっているヒトへのメッセージです。
「作業」を止めて「仕事」をしよう!
“何のことを言っているのかわかりません。自分はちゃんと仕事をしています!”という方へ。
上からの雨あられの指示にフラフラ。それでも必死に仕上げた”仕事”の評価がボロボロで
人生の悲哀を感じているとしたら、自分では”仕事”をしているつもりかもしれませんが、
上から見ると「作業」になっている可能性大です。
作業人から仕事人へ脱皮しないと、お先真っ暗です。
「作業」になるか「仕事」になるかは「課題設定」を自分でしているかどうかで決まります。
上からの指示に従い間違いなくやる・・・、これは誰かが決めた課題を
実行していることになるので「作業」です。上からの指示の意図をよく理解し、
その実現のために自ら課題を設定して(考えて)進める・・・、
これができると「仕事」になります。
上司、特にトップなど幹部の人間は「仕事」をしています。
よって、作業的な指示を出したとしても、求めているのは「仕事の成果」です。
目先の指示だけを追いかけても、期待にかないません。
一つ一つの指示の本質を考えてみましょう。例えば「戦略商品のAの売上がどうか、
調べて報告せよ」という指示があったとします。
このとき、Aの売上金額だけを報告するのは典型的な「作業報告」です。
報告を求めているヒトはAの売上金額を知りたいのではありません。その評価をしたいのです。
となると、少なくとも計画値との比較は必要です。同時に売上が伸びているのか、
落ちてきているのか、というトレンド情報も必要です。また、全体の中で、
どのような動きをしているのかにも関心があります。
仮に計画値に達していなくとも、全体の中で見た場合には”まだいい方”ということもあります。
競合商品との比較で考えた場合にはどうか、という情報も有用です。
これらのことをカバーして、コメントをつけて報告して初めて「仕事」になります。
もし、あなたがその商品の販売責任者(課長とか部長)である場合には、
これだけでは足りません。計画値よりも落ち込んでいる場合には、
その”落ち込み額”は今期中に挽回できるのかどうかについて、
冷静な見解を加えなければなりません。挽回に向けて頑張るのは当たり前。
経営として一番困るのが”やります、やれます”と言っておいて、第四四半期になってから、
“すみません。できませんでしたー”という展開です。こうします、ああします、とか、
落ち込みの言い訳みたいなことは聞きたくありません。要は”で、どうする?”なのです。
当事者として挽回に向けて全力を尽くしてもらう一方で、経営としては
代替案の準備が必要かどうかの判断をしなければなりません。
この判断材料を提供して初めて責任者としての「仕事」になります。
報告を求めたときが一番知りたいときですので、指示を受けたらすぐに、
今わかっていることをラフに報告し、まとめたものをいつ報告できるか伝えましょう。
案外、ラフな報告で事足りてしまうことも多いと思います。
そうなると時間をセーブできます。期限が1週間となった場合には、さりげなく中間報告をする。
この気配りが「仕事」ができるヤツという評価を高めます。
指示したことをスルーしたり、忘れたりするのは「作業者」以下ということになります。
“あ、あれ、どうなってるっけ?”と言われることが多いヒトはこの範疇になります。
こういうヒトと仕事をするとストレスがたまるので、だんだん仕事が減ってくるはずです。
配置転換、”クビ”の前兆(オーメン)です。
一生懸命やっているのに、なかなか報われない方へ。足を止めて、
自分のやり方を見直してみてください。
おまけー1:朝の占いで「ついてない」と出た日のこと。
「洗濯機の柔軟剤入れに洗剤を入れてしまう。」「地下鉄で反対方向に乗る」
「ATMにSUICAを入れて詰まる」「タクシーの運転手さんが行先を聞き間違える」
「レストランで隣の席に子供をたくさん連れた母親グループが座る」・・・。
あの占い、なかなか侮れない!と思った一日です。
おまけー2:8月18日~20日の「柴田塾」の募集を開始しました。関心のある方はぜひ!