「学ぶ」ことを止めてはいけない。
そう思うのです。どんなに忙しくても「学ぶ」意識を失ってはいけないと。
これをやらなくなった時点でヒトとしての成長が止まります。組織の上の人が学ぶことを
止めますと、その組織の成長も止まります。
「学ぶ」。これこそ成長の言動力なのだと思います。
机に向かって勉強せよ、と言ってるのではありません。本や雑誌、ネットの情報を読む。
ヒトの話を聞く。何かを体験しに行く・・・、なんでもよいのです。自分を開いて、
素直に自分に対するインプットをするのです。
仕事は「インプット」「スループット」「アウトプット」の組み合わせ。これが私の持論です。
良いアウトプットを出すには、良いインプットが必要。ここでいうインプットとは目の前の
情報や刺激だけでなく、それを含んだ過去の経験の蓄積のこと。たまたま目にした記事に
こんなエピソードがありました。
あるレストランでのこと。かのピカソがウェイターから絵を描いてと頼まれました。
ピカソは30秒ほどで描きあげ、この絵が1万ドルだと言いました。
「30秒で書いた絵が1万ドル!?」 ウェイターがびっくりして言うと、ピカソはこう言いました。
「30秒じゃない、30年と30秒だ」
30年と30秒のインプットが30秒で書いた絵を1万ドルの価値のアウトプットにしているのです。
ちなみにスループットとは抽象力のこと。どんな事象に遭遇しても、“要するにこういうこと”、
とその原理や本質を明らかにできる力のことです。この力があるから、経験していないことでも、
過去のインプット(経験)で対応できるのです。組織の中で高い次元で仕事をしようとしたら
必須の力になります。これが弱いと経験していないことはできない、わからないとなって
しまいます。それでは上の仕事は務まりません。
私はアラサーまではインプットを、アラフォーになったらスループットを鍛えよと言っています。
しかしこれ、インプットを止めてよい、ということではありません。インプットは生涯行うべき
ことだと思っています。
私の周囲に私(53歳)よりも一回り程度年長の素晴らしい方がたくさんいます。いつお会い
してもすごいなあと思います。要職を下りられて時間ができたせいか、更に学びが多方面に
わたっています。こうした方々とお話しすると刺激を受けますね。その刺激のおかげで、
自分が開き、その方々の学びの一部を学ばせてもらっています。(ありがたいことです。)
仕事があまりに忙しいと学ぶココロの余裕がなくなります。仕事ばかりしていてはいけません。
目の前の物事を処理することに忙殺されます。これを続けますと自分自身が摩耗します。
新たなインプットがない中でアウトプットばかり出していると、そのうち“打ち止め”になります。
昨年パスの方で買収した雑誌「Dress」には部活と称して学ぶ女性の集団が17,000人(増殖中)
ほどいます。メジャーな部活も18あります。
http://bukatsu.p-dress.jp/ 部活ジャーナルとしてその活動の様子を紹介しています。
部活とは趣味を通じて仲間と出会う大人のコミュニティのこと。出会って共に学び、刺激を受ける
インプットの場です。一人で学ぶのも良いのですが、やはり場があった方が進めやすいと思います。
入会資格は特にありません。女性であること。メルマガをご覧いただいている女性の方々の
ご参加をお待ちします。勧誘、営業はNG。よき部活にしていくGood willをお持ちの方を募集します。
しかし、この「女性であること」だけをやっているとある意味で不公平なので、男性にもそういう
部活の場があった方がいいなあと思っています。まだ思いつきレベルですが、“Men’s dress部活”を
やろうかと。
部長(といっても宴会の幹事みたいなものですが)やってもいいよ、という方はこのメルマガへの
返信でお知らせください。ある程度の人数が集まったら、この男性版をやります。
Dress部活が5万人、Men’s dress部活が5万人になったらいいなぁ。
おまけー1:「学力の経済学」中室牧子著。遅ればせながら読了。
「ゲームは子どもに悪影響?」
「子どもはほめて育てるべき?」
「勉強させるためにご褒美で釣るのっていけない?」
個人の経験で語られてきた教育に、科学的根拠が決着をつける!
というキャッチコピーを裏切らない内容です。
おまけー2:こちらは辛いことがあったときにお薦めの記事。和めます。
http://cadot.jp/funny/10403.html
おまけー3:来週のメルマガはお休みします。