「ノートはPCでとりなさい。」「常にネットワークにつながっていなさい。」
一緒に仕事をするメンバーや私のプログラムに参加する人たちに申し上げている事です。
PCでメモをとりますと、すぐに加工・共有できます。保存や検索も簡単にできます。
自分のノートに手書きだとそうはいきません。ネットワークにつながっていれば、
“それってなんだろう?”と思った時にすぐにGoogleやYahoo検索で調べることができます。
“後で調べよう”の「後」は永遠にやってこないものです。
10年くらい前までは会議中にPCのキーボードを叩いていると“君は会議中に何遊んでいるんだ!”
と怒る人が大半だったと思います。こういう人はだいぶ減ってきました。10年後には“
なんでネットワークにつながっていないんだ!”と怒る人の方が増えると思います。
PCやスマホをいじっていて顔をあげていないのはNGです。コミュニケーション上、表情や
アイコンタクトはとても重要ですから。ですから、しっかり顔を上げて議論に参加しつつ
PCで情報を整理し、かつネットワークで調べものもする。こういう動き方を求めているのです。
議論の内容をその場でパワーポイントで整理し、参加者全員で確認し、そのままそれを
配布資料として共有する。私がよくやることですが、これもみなに求めます。
そのスキルの根幹にあるのはPCスキルではありません。抽象力です。抽象力とは“要は
こういうこと”とまとめる力です。抽象化により、複雑な事象であっても単純化できます。
単純化するとみなが理解します。
いま聞いたことを自分なりにPC上で図にする。ひらめいたことをネット検索。得た情報を
加えてまとめる。これを日常的にやっていると抽象力が実践的に鍛えられます。
抽象化はリーダーに必要なスキルの一つです。しかし、これをだけ鍛えればいいとわけでは
ありません。あくまでもリーダーが良い仕事をするための必要条件の一つです。
リーダーが抽象化・単純化作業を一人でやってしまうと周囲の理解が及びません。
大事なことは単純化ではありません。それはあくまでも手段です。目の前の事象が単純化される
ので、関係者が同じ理解の下に動けるようになる、ということです。
誰でもそうですが、単純化されたものをいきなり提示されても、理解が及びません。
複雑な事象を目の前にして、自分なりに理解しようと試みているところに単純化されたものが
出てくる。これが自分の思考プロセスとつながって理解が進むのです。
リーダーがなすべきことは、関係者全員に課題を共有し、みなで議論する場を設け、
議論の内容を単純化し、全員が何をすべきかを理解するように仕向けることです。
ここで問われるのは「関係者が自分の頭で考えるように課題を投げかける力」、
つまり、「質問力」です。
更に大事なことがあります。議論の中で誰かが感情を害するような状況になったときに
素早くフォローして、その人の気持ちを穏やかにすることです。
人の思考は感情に侵されます。感情面でおさまりがつかなくなると、その場では
“理解”したような反応をしますが、後々動かない人になります。これに対して、
会議の場で決めたんだからやれ、と強硬な態度をリーダーがとりますと、その人の
感情は更に悪化します。そうならないために、会議に参加している人たちの感情のさざ波を
察知してすぐに動く。リーダーにはこういう「多感さ」も求められます。
「抽象化」
「質問力」
「多感さ」
柴田塾や柴田発案のプログラムではこれらを意識してもらうような仕掛けをいれています。
しかし、気づきました。一番いいのは、私の近くで仕事をしてもらうことだと。
そこで、“コソッと”募集します。
大企業で将来を嘱望されるアラサーの若者の研修出向を受け入れます
5名程度になると思いますが、私がCEOを務めるパスで私の近くで仕事をする「場」を提供します。
(期間は半年ないし1年。)
次世代リーダー育成の一環でご検討くださいませ。関心ある大企業の人材育成担当の方は
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おまけー1:タクシーで移動中、いつものように電話をしていたところ、電話が終わった後に
運転手さんが「これ、どうぞ」と缶コーヒーをくれました。「今日はめでたい日なんでしょ。」
(粋な運転手さんです。)
おまけー2:運動した後に牛乳を飲むと筋力がアップするらしいのでやってみることに。
おまけー3:世界野球WBCSプレミア12。則本投手、松井投手の今後が楽しみになりました。
“艱難汝を玉にす。”