経営会議の“空気が悪い”会社は間違いなく低迷します。
外的要因によって、あるいは特定の商品力によって伸びていたとしても、それは一時
(いっとき)のこと。長続きはしません。ゴーイングコンサーンであることを望むので
あれば、経営会議のような企業の方向性を決める場の“空気”感には気を遣うべきだと
思っています。
“空気”を悪化させる行動例です。
‐発言者に対して攻撃的なコメントをする
‐結論を敢えてはっきりさせないで終える
‐意見があるのに押し黙っている(のがわかる)
‐(業績悪化や失敗に対して)犯人探しをする
‐特定の人が延々と話し、誰も口をはさまない・・・ 等々
このような経営会議では、その場の“空気”がどよんと停滞しています。物事が進む
勢い(モメンタム)はどこにもありません。むしろ、外に向かうべきエネルギーが
内部の政治的なことに向かっています。敵は内部にあり、という状態になります。
この状態が当たり前になりますと、組織が“自分のことだけやる”集団になります。
周囲の人のことはおかまいなし。自分は自分のことをやる。助け合いはなし。
心ある人から辞めていきます。たいへん良くありません。
万が一、こういう“空気感”があるなら、大至急なんとかした方がいいです。
この“空気感”が全くわからないがいます。鈍感です。そういう人が上記のような
「鈍感行動」をしたり、その人の存在がそういう行動をとる人を生みます。
鈍感な人にわかってもらうこと。ここからだと思います。
自分がいるところの空気を悪くしようとする人はいません。空気感に対して鈍感なので、
自分の言動が空気を悪くしていることに気づかないのです。辛いものを食べても
辛さを感ずる味覚がないのでわからないようなものです。
この場合、リーダーがとるべきことは一つ。鈍感な人に自分の感覚を伝えることです。
しかし、伝え方があります。感じない人に“なんで感じないんだ!”と言っても始まりません。
“あの場面で、あなたがああいう発言をしたので、こういう気持ちになった人がいる。
そういう気持ちにさせたかったわけじゃないでしょ?”
こうした問いかけからです。
これまでの私の経験からして、この問いかけをするとハッとして、なぜ、自分が
その発言をしたのか、という説明を始める人が多い。OKです。これは“悪いことをした”
という意識による言い訳です。“悪いことをした”という意識を持たせること。
これが鈍感行動の改善の第一歩になります。
鈍感行動をとっている人が、その後自分の言動についてのフィードバックを求めるように
なってきたら大丈夫です。正常化が見えてきています。それがない場合。これは見込みなし。
鈍感行動の人を会議メンバーから外しましょう。そうでないと“船”が沈みます。
トップ・リーダーが鈍感行動をしていることがあります。これは厄介です。
トップに気づきを与えるのは社外役員、顧問、株主、金融機関の役割です。
内部の人間ではなかなかできません。トップが見込みなしの場合には全速力で逃げましょう。
(心中してもしょうがない)
おまけー1:「日本のこころの教育」(境野勝悟著 到知出版社)の中にある「さようなら」の意味。
「おとうさん」「おかあさん」の意味。グッときます。
おまけー2:近藤真彦さん(マッチ)の髪型を見て、“あ、あんな風にしようかな”と言ったところ、
すかさずウイッグのカタログを見せていただきました。
(このような形でニーズに応える営業は失敗します。)
おまけー3:先週もお知らせしましたが、音楽座ミュージカルの特別公演。ぜひ!男性もOKです。
(私も新宿駅から参加します!)