814号「有事のコミュニケーション」(メールマガジン「人事の目」より)

先日の朝いきなり停電しました。あれ、ブレーカーが落ちたかな、と思ったのですが、玄関を開けてみるとエレベータホールが真っ暗。マンション全体の電源が落ちています。外を見てみると、あちこちのマンションで外を眺める人たちが。どうやら、この地域全体の停電らしいことがわかりました。

停電情報を検索してみると、確かにこの地域の停電とあります。復旧予定は9時半。電気が使えないと水もでません。トイレも流れません。しょうがないので朝のジョギングに行くことにしました。スマホのライトを頼りに真っ暗なマンションの非常階段を降り、小一時間ほどジョギングと買い物をし、復旧予定時刻を過ぎたのでマンションに戻ってきたのですが、依然として停電しています。

停電情報によると「9時半復旧予定」のままです。サイト情報を更新してみたのですが変わらず。トレーニングの続きと自分に言い聞かせ、階段で自宅に戻りました。

その後、自宅近くの電柱に付近に修理の車が参集し何やら点検をしています。時間の経過とともに作業員が増えてきました。しかし、一向に復旧しません。そのうち、近くのマンションの住民らしき人達がわらわら現れ、作業員を捕まえて状況を聞いています。その都度、作業員たちは手をとめて丁寧に対応しています。WEB上の停電情報は「9時半復旧予定」のままです。

12時を過ぎても作業員たちのバタバタ感が収まっていないのでマンションを脱出することにしました。再びスマホのライトを頼りに1Fに降りたところ、 “いつころ、復旧しますか?”と近くの住民が代わる代わる同じ質問をしています。中には自分のマンションの管理人が不在で非常階段の扉が開かないと話している人もいます。現場監督ぽい作業員の方は丁寧に答えていますが、明らかにいらいらオーラが出ています。

そこに「わかんないねー、下からひっぱるか」と別の作業員のでかい声。
「えー、原因不明なの?」と住民たちがざわざわ。
「ゲーブルで別のところから通電させますので大丈夫です。」監督が慌ててフォロー。
そこに、別の住人が現れ、“いつころ復旧しますか?”

(こりゃあかん)私はというと、某スーパー銭湯へ。ホテルを併設しているこの銭湯は大人気スポット。通常は混雑しているのですが、ちょうどホテルのチェックアウトとチェックインの間の時間帯になったようでガラガラ。のんびり時間を過ごせました。偶然知人にも遭遇。良い時間となりました。

停電状況が気になっていたので(そろそろ冷凍庫やばい)停電情報を見ると依然として「9時半復旧予定」のまま。やれやれ。スーパー銭湯を出て、近くの商業施設をふらふらし夕食をとり、ヤフーの停電情報を確認したところ、17時半現在、復旧しているとの情報あり。20時自宅に戻りました。

何かが起きているときに、関係者に向けてタイムリーに情報を発信する。これはとても重要です。それがないと、関係者が自分のペースで、自分が見える相手に問い合わせをします。今回も現場は復旧作業と問い合わせ対応で大わらわでした。同じような光景を空港や駅で見たことがあります。現場のスタッフに情報が届かず、頭をさげるだけの対応を繰り返していました。会社の中でも同じようなことはありますよね。

何らかの問題が起きたときに、経営陣はその対応に追われます。そのときに最も忘れがちなのが自社の社員への情報共有です。身内なんだから黙って待っててほしい、という気持ちはわかりますが、情報がないことから疑心暗鬼になり、“味方”のはずの身内が“攻撃者”になります。

何か起きたとき、コミュニケーション専任者を置く。このことをお忘れなく。


おまけー1:「逆張りをするから、多くの人が動き大ヒットが生まれる。ブームを追っていてもヒットは生まれない。」某ヒットメーカーの方からお聞きしました。真理だと思います。

おまけー2:なんとNHKのEテレで「ロズウェル事件」の解説番組あり。完全にXファイルの世界が否定されてしまいました・・・

おまけー3:Ted Danson主演の「Gulliver’s travel(1996年)」やっと見れました。UKの作品のため、UKのリージョンコードを再生できるプレイヤーを入手しての鑑賞です。さすがに通の評価が高い作品。「コンタクト(1997年)ジョディ・フォスター主演」に影響を与えた作品と思います。展開が演劇的。演劇人は見た方がいいですね。


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