Vol.318 人材育成論(後半)

人材育成論、先週からの続きです。

これからの日本を考えると、これまで以上に付加価値の高いアウトプットを
だせる人材を育んでいかないといけない。
付加価値の高い人材とは「0から1を生む」「1をN倍化する」ようなヒトのこと。

そのためには、型にはまらないインプットがなされるようにならないといけない・・・

これが先週のまとめです。

型にはまらないインプット。これを推進するとして、個人でやれることと、
なんらかの制度化が必要なものがあります。

個人でやれること。これはそんなに難しくはありません。同じパターンからの
脱却を意識的にやればいいのです。

たとえば、通勤の仕方を変えてみる、座る位置を変えてみる、
ご飯を食べる店をどんどん開拓してみる、会社以外の知人と会食する、
全く異なる専門性の方の話を聞く、本を読む・・・などなど。

私が以前から会社では「フリーアドレス」にすべきだと思っているのはこのためです。
業務上、どうしてもフリーアドレスが馴染まない場合には、会社の中での「席替え」を
定期的に行うべし、だと思います。かつて立ち上げを支援させていただいた
ドイツ系の某社では2カ月おきに会社の中で引っ越しをしておりました。

私が「社長室」を持たないのも同じ理由です。どこへでも行くし、どこでも仕事をする。
ちょっとしたことですが、刺激になります。

定例会議でも、何も言わないでいるとみんな、なぜか「同じ席」に座りたがります。
これを意図的に変えるのです。毎回、くじ引きをするのも良いアイディアと思います。

映画やお芝居を見るのも役立ちます。そこに自分と異なる「人生」がありますから。
わずか2時間程度で、その人生を垣間見るだけで刺激を受けるはずです。
特に洋画を英語字幕で見ると「英語の学習」にもなります。

個人でやれることは「その気になる」かどうか、だと思います。

なんらかの制度化が必要なもの。これも、いろいろ考えられますが、人材力強化は
国の最重要課題の一つだと思っていますので、こんなことが実現したらいいな、
という目線で提案します。
(財源やら規制などの検証はしておりません。あくまでもアイディアベースです。)

それは「徴”公務員”制」です。

徴兵制」のもじりです。
社会保険に加入して一定期間過ぎたヒトは、強制的に現職を休職することになり、
その間、地方公務員の仕事をする、というものです。
たとえば、10年、20年、30年、民間企業で働いたら、1年ないし2年間、教職を
含む地方公務員や地方議会の仕事に就くというものです。

現在、地方公務員の方は逆に交代で10年、20年、30年の節目で1年ないし2年間、
民間の仕事をするようにします。この制度を動かしながら、徐々に専門公務員の
定数を減らしていきます。また、この制度により、地方議員制度を廃止します。

この調整は「官民交流センター」の仕事にします。

休職中の報酬については、原則、休職前の報酬と
同額を雇用保険や共済組合から支払います。

公務員の仕事は基本的に社会基盤を支える仕事であり、
かつ利益団体にはなじみにくい奉仕的な仕事です。
何かと批判の矛先になりがちな公務員ですが、
公務員の地道な仕事があって、社会が保たれているとも言えます。
しかし、その実態が知られていないのも事実だと思います。

社会を支える仕事を交代で担う。この経験により、それまでとは全く異なる世界で
仕事をすることになり、結果として多様なインプットをすることになります。
発想の幅も広がるはずです。公務員の定員も減らせますし、地方議員の問題も
解消できますし、一石三鳥くらいだと思います。

国単位でやると大変かもしれませんが、どこかの地方自治体でやれませんかね?

国の人材育成という観点から、もうひとつ忘れてはならないのが「グローバル対応」です。
主要経済国の中で日本ほど「ドメスティック」な国はもはやないでしょう。
そもそも「グローバル化」という言葉が存在すること自体、遅れています。
市場はとっくの昔から「グローバル」になっています。

周囲に日本人以外が当たり前のように存在し、何国人関係なく遊び、学び、
TVをつけるといろいろな国の番組が放送されている・・・。この環境にならない限り、
いつまでも「グローバル化」は課題として残るでしょう。

ここは、外資系企業の誘致、外国人労働者とその子女への
社会保障の充実を意図的にやらないとなかなか実現しないでしょうね。
さもなければ、錦糸町のようにアングラ的に”グローバル化“するか、そのどっちかです。

しかし、この実現を待っていると”どえらく”時間がかかりそうなので、
日本人以外のヒトが当たり前に存在する中で学び、仕事をし・・・こういう環境を
「柴田塾」の中で”人為的に”つくろうか、と考える今日この頃です。

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おまけー1:オフィスの中に「緑」がある、のではなく、「緑」の中にオフィスがある・・・。
これが実現! 小さなオフィスでもやろうと思えばできるものです。

おまけー2:花火大会が目白押しです。
中学生のとき、打ち上げ花火が頭にあたったことは前にも書きましたが、
大人になってから浦安の花火大会で、”入っちゃダメ”というところで見ていたら、
花火の”ガラ”が降ってきて、エライ想いをしたことがあります。

おまけー3:アイスバーで久々の「あたり」。しかし、これをお店にもっていく勇気が・・・

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