Vol.388 自分の良心に照らして判断する ~ 白洲次郎から

時間があるときに見ようと思って買っておいた「白洲次郎」(NHKドラマスペシャル)を見ました。

ドラマの出来としては「△」。優れたシーンがいくつもありますが、
全体としては白洲次郎伊勢谷友介)の苛立ちが前面に出過ぎていて、肝心の白洲次郎
「良心」の描写に消化不良感あり・・・。構成と演出の問題だと思います。ちょっと残念。
(いろいろな賞をもらった作品のようですが・・・)

しかし、この作品を見て、改めて「白洲次郎」なるヒトの生き方に興味を覚えました。
特に、白洲次郎の”自分の良心に従って判断し、行動する。”に共感しました。

自分の行動の判断基準を何に求めるか。誰でも、そこに損得勘定が働くものです。
これは当然。しかし、その根底に「自分に対して胸を張って説明できるかどうか」
という”良心”軸があるかどうか。
たとえ得する話だとしても”自分”の良心に反することはしない、という判断ができるかどうか。

白洲次郎の生き方からこの点をリマインドしてもらいました。

“自分の良心”は自分が基軸。ヒトから何と言われようとも、
自分の判断を恥じることがなければ良しとする。白洲次郎にはこういう強さがあります。

特に、赤紙召集令状)が届いた際に

「誰にでも、天から与えられた本分がある。僕の役割は戦争に行くことではない!」

と時の軍人、辰巳栄一を説き伏せるシーンは圧巻です。
召集令状が届くと世の中の誰もが「おめでとうございます」と言っていた時代の中でです。

この白洲次郎の強さの原点は、ケンブリッジに留学していたときの教授の言葉だと思います。

「他人の考えを鵜呑みにしてはいけない。まずは否定する。そして再考することだ。
私が求めるのは模範解答ではない。各々のちっぽけな頭で考え抜いたことだ。」

この言葉がその後の彼の生き様に大きな影響を与えたのだろうと思います。
良心を踏まえながら、自分の頭で考え抜いた結果を自分の判断基準にする。
それがあれば強くなれます。

仕事は「Input-Throughput-Output」の組み合わせです。
この教授の言葉はThroughputの重要性を説いています。

情報過多の中にいますと、自分で考える前に周囲の情報を整理するだけで
わかったような気になってしまいます。
これだと、InputとOutputだけです。自分の考えが構築されません。
残念ながら多くの学校の授業はそれで対応できてしまいます。

大事なことは、そういうカット&ペーストの技術と幅を深めることではなく、
自分なりの見解を持つこと。これが自分自身を強くする基本だと思います。
さもないと、右と聞けば右だと思い、左だ、と聞けば左へ、と判断がぶれます。

世の中の事象、組織の中で起きていること、身の回りの課題、
こうしたことを自分の頭でじっくり考えてみましょう。
きっといろいろなことがつながっていることに気づくでしょう。その上で、自分の判断軸を決める。
自分で恥ずかしくない軸を決める。ここからです。年末年始の宿題です。(^_-)

ちなみに「白洲次郎」を見てみようという方へ。
http://www.tsutaya.co.jp/works/10122247.html

本年もご愛読いただき、ありがとうございました。来週はお休みです。
良いお年をお迎えください。

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おまけー1:最近、夢を良くみます。昨日見た夢では会議中に誰かのiphoneからイビキの音が。
うるさいので場所を代わると今度は別の誰かのiphoneからイビキが・・・。この夢判断って?

おまけー2:「大人のカラダ ~ 男の冬太りを即凹ます」を購入。
この手の雑誌をかなり定期的に買っている気がします・・・
今度こそ、リピーターにならない!

お知らせ:1月26日~28日の柴田塾@東京 申込み受付中です。
http://www.indigoblue.co.jp/seminars/a01-shibata-juku/event20120126.html

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