おはようございます。
福岡にすごい会社がありました。通販事業の株式会社ココシス(代表取締役会長
岡部隆司)です。もつ鍋「やま中」本店でお会いして、ノリでお伺いしてきました。
究極の「遠心力型」運営をしています。なにしろ会社が社員を管理するという発想が
ありません。全て社員による自治運営です。誰がマネジャーを務めるのか、給与も
社員が自主的に相談して決めています。上からの指示命令が全くありません。
代表取締役の岡部さんによると、“コントロールを一切無くしてみたらどうなるか
実験中”のこと。会社の業績は増収増益を続けているとのことなので、実験は
成功しているようです。
遠心力型組織。顧客に接している社員が自分で課題を発見し、計画を立て、実践し、
必要な修正を加えながら結果を出す。このリアルケーススタディです。
遠心力型組織を実践させるには、必要条件が3つあります。
1 リーダーが一人ひとりのメンバーに対して目配り気配りできること
2 メンバーが価値基準を共有していること
3 メンバーがPDCAサイクルを自分で廻せる意識とスキルがあること
ココシスの場合、代表者(オーナー)の岡部さんの人柄と社員への接し方を見ていると
「1」を実践していることがわかります。「2」については毎朝1時間から長いとき
には2時間やっているという「感謝の朝礼」がそれを定着させています。
“この「感謝の朝礼」を見ればわかる”ということだったので、急きょ翌朝の予定を
変更して朝礼に参加してきました。
社員全員が集まり、まずはクレドを全員で斉唱。クレドとは(Credoとは)、ラテン語で
「志」「信条」「約束」を意味する言葉です。その後、それぞれが今日の心境と
誰かに対する感謝の言葉を重ねていきます。
クレドを斉唱する企業は結構あります。ココシスですごいな、と思ったのはクレドを
読んでいるときの社員の顔です。“読まされている”人が一人もいませんでした。
クレドの言葉を読んでいるだけでなく、意味を確認している顏でした。
「感謝の朝礼」の映像がこれです。
http://cowtv2.jp/c3/sakuraforest-tv/
「朝礼の様子」をブログで紹介しています。
http://www.cocosys.co.jp/blog/
「感謝の朝礼」はこれまでに6000名以上の人が見学に来ているそうです。しかし、
「感謝の朝礼」をやればどこでも同じように“遠心力経営”ができるわけではない
と思います。まずは、そのための風土を創ること「感謝の朝礼」はそれを確認する
場になっているのだと思います。
風土は一つ一つの行動の積み重ねで形成されるもの。行動に影響を与えるものは、
“代表者の言動”、“他の人の言動”、ルール、慣習・・・です。これらが複合的に
関係して風土が形成されます。これが遠心力型組織を実践させる十分条件です。
ココシスの場合、社員数が100名以下程度なのでできている、とも言えます。
この風土に合わない人は自然淘汰されているようですし。(しかし、その数が圧倒的に
少ないというのも驚きです。)しかし、人数が多くとも(大企業であっても)できない
ことはないと思います。この企業、もう少し深く見て観たくなりました。
はっきりしているのは、メンバーの中に「相手を自分の思うように動かしたい」という
権力欲が強い人が出てくると崩壊する、ということです。これはヒエラルキー(組織の
階層)が源泉です。岡部さんはそこのところを感覚的にわかっているので、
“上司がいない組織”にしているのでしょう。
おまけー1:ダイヤモンド経営塾にまたまた出講します。
この講座の講師陣の顔ぶれがこれ。
オープン講座は誰がやるかです。面白い講座になると思います。
近藤宣之氏(株式会社日本レーザー代表取締役社長)
国永秀男氏(株式会社ポートエム代表取締役 ドラッカー塾専任講師)
柴田励司氏(株式会社Indigo Blue 代表取締役社長)
佐々木常夫氏(株式会社東レ経営研究所 特別顧問)
亀田信介氏(亀田総合病院 院長)
更家悠介氏(サラヤ株式会社 代表取締役社長)
4月22日開講!残席わずかとのこと。関心のある方はお急ぎください。
おまけー2:Facebookに「あたなの行動年齢を調べます」とあったので
やってみたら「19歳」でした。・・・反省します。
おまけー3:DRESSのECサイトのDRESS CLOSET。これから充実させていきます。
応援よろしくお願いします。私のおススメはSola cube!