Vol.553 自分の企画の信者になる

GWはいかがお過ごしですか。

 

私はいつもどおり、“遠出せず、時々仕事、基本ゆっくり”です。人が動くときには

動かない。人が右に行けば左に行く。昔からそうです。へそ曲がりですが、人混みが

苦手なので空いている方を指向します。空いていたのが混んできたら、別の空いている

ところへ行きたくなります。

 

この指向性は仕事でも同じです。誰もやっていないことをやるのが好きです。

 

誰もやっていないということは、可能性として二つあります。本当に誰もやっていない。

または、誰かがやったがうまくいかなかった。この二つです。但し、世の中に誰も

気づいてないことはほとんどないはずで、“新しいこと”と言っても後者だと思います。

 

新しいことがうまくいくか、いかないか、直接的な理由は様々でしょうが、最終的には

「人を動かす力」にかかっていると思います。仲間、上司、顧客、社会を動かせるか。

ここです。

 

またまたNHK大河ドラマ「花燃ゆ」からの引用ですが、先週の回で、処刑されてしまった

吉田松陰の台詞で心に残ったものがあります。

 

「至誠にして動かざる者は未だ之れあらざるなり。

誠ならずして未だ能(よ)く動かす者はあらざるなり」

 

つまり、誠意を尽くして事にあたれば、どのようなものでも必ず動かすことができる。

逆に不誠実な態度で事にあたれば、何ものをも動かすことは決してできない。

 

いい言葉です。もともとは孟子の言葉のようですが、真理をついていると思います。

 

この「誠意」。自分の心のもちようだと思うのです。新しいことをやろうとしたときに、

その効果、価値をどの程度自分が信じているか。これが誠意の強さに反映されると思うのです。

 

新しいことをやろうとしたら、まず大事なのは自分がその信者になることです。自分が

信者になれるまで、その企画を煮詰める。ここが薄いと反対意見が出たときにすぐに

折れてしまいます。誰に何を言われようとも揺らがない信念があれば、反対者をも動かす

「誠意」が生まれてきます。

 

「誠意」を尽くしても相手が動かない場合。そういうことも多々あります。吉田松陰

井伊直弼を動かすことはできませんでした。その場合には相手に“動けない事情”があると考え、

機を待つ。または、相手の事情を解きほぐす。これが戦術として必要です。

 

井伊直弼吉田松陰の「誠意」の力を恐れたのでしょう。誰かがその事情を解きほぐし、

井伊と吉田が同じ方向を向くように仕向けることができたら面白い展開になっていたと思います。

 

信者は聞く耳をもたないといけません。さもないとただの頑固者になります。自分の信念は

揺るがず。しかし、方法論や表現の仕方は相手が受け入れやすいものに変えればよいのです。

 

「誠意」関係なく、要領の良さで世の中を渡っている人もたくさんいます。ほんのちょっと

頭の回転が早く、機微を読むのがうまければ、多くの物事がなんとかなりますから。

しかし、これは“その場しのぎ”がうまいだけで、多くの人を動かす力にはなりえません。

 

自分が自分の企画の信者になる。これが「誠意」の根源となり、人を動かし物事を成しえます。

このGW,自分の企画を再度見つめてみます。

 

 

おまけー1:ちなみに「信者」という言葉、よく見ると「儲け」と同じ字ですね。

 

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