Vol.376 "課長力"を鍛える

組織力は”課長力”次第です。

会社によっては、係長かもしれませんし、部長かもしれません。
チームリーダーという名称かもしれません。ここで言う”課長”とは、
予算の最小単位を司る役割のこと。営業という側面からすると、
顧客と直接接点をもつチームのことです。

この「課」が迅速に動き、期待する成果を安定的に出してくれると、
経営者としては大変心強いですね。安心して、”経営者としての仕事”ができます。
それがままならないと、経営者自ら、現場の箸の上げ下げにまで神経を使うことになり、
会社としては極めて不安定になります。

これ、組織的には大変よろしくありません。現場が顧客ではなく、
経営者を見て仕事をするのが規範化します。若い世代が育ちません。
当然、その経営者の視野を超えるようなアウトプットはでません。
経営者の衰退とともに会社も衰退します。

かように「課」が機能するかしないかは、組織的にとても大きな意味があるのです。

社長は担当役員や部長のことはよくわかっていますし、その人事権を持っているのが普通です。
かつ、世代的にも近いのが一般的です。このため、遠慮なくいろんな指示をしたり、
檄を飛ばしたりします。しかし、やや世代の離れた課長に対しては、少々違います。
下手なことを言って、やる気をなくしたり、辞めたりされると困る・・・
という意識が働くので、直接ガンガンやるのは気が引けるという話をよく聞きます。

うまくいっている時はいいのですが、そうでない時に”出来の悪い”課長に端を発する
ストレスの発散先になるのが部長や担当役員です。
彼らは社長へのレポートラインが1(社長の直下)で、直接業務執行担当ではないので、
社長からわーわー言われて辛いところです。
これが長期化すると、組織に不健全な空気が流れます。

だからこそ、いい仕事をしてくれる「課長」を育成していくこと、これは組織にとって
最重要課題の一つだと思うわけです。

さて、いい仕事をしている課長とそうでない課長の違いはハッキリしています。
事業会社の経営者として、実際に「課長」たちの働きぶりを見てきましたが、明らかです。

その差は、仕事を直接進めるスキルの巧拙や経験の多少ではありません。
自分を取り巻く関係者の「感情と期待」を意識して仕事をしているかどうか、
だと私は見ています。

課長を取り巻く関係者というと、「顧客」「上司」「部下」「他部署」です。
それぞれが、どのような思いをしながら仕事をしているか、ここへの気配りの有無が
その差になります。仕事がデキる、デキないではありません。

個人として、どんなに仕事がデキたとしても、この気配りがないと周囲はいい気持ちがしません。
そうなると、いろいろなところでホコロビが生まれ、いざ!というときに、
その「課」は力を発揮することができません。

いい仕事をする”課長”は、関係者への情報共有に抜けもれがありません。
上司、部下、他部署のピンチの時にはいち早く手を差し伸べます。
利己的な言動もありません。この気配りが「課」の実績につながっていきます。

“「課長」は会議に出ているけど、自分たちは出ていない。会議で何が話されているんだろう。”

こんな思いをしているメンバーが出てはいけません。上層部との公式・非公式の話を
メンバー用に咀嚼してタイムリーに伝える。これを欠かさないことが、
部下たちの信任につながります。

Indigo Blueとして、現在「課長向けプログラム」を開発中です。
トライアル版をこの土曜日から始めました。力点としているのは、
もちろん”関係者の感情・期待にいかに応えるか”です。

プログラムとして出来上がりましたら(たぶん、年明け)、一般公開致します。
経営者のみなさん、「課長」を派遣ください。(個人で武者修行も歓迎です。)

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おまけ:「青山劇場」企画がやっと固まりました。テーマは”なりきり力”です。

「理想とする姿をイメージしてなりきる」、これは、今の自分よりも高い仕事をする際に
役に立つ力です。これを”なりきり力”と名付けました。

プロの舞台俳優は、仕事として”なりきり力”を駆使しています。
彼らのメソッドを応用しながら、その手法を体感してもらう企画がこれです。
11月1日の14時から開演です。

今回はトライアル扱いなので、通常価格の半額にしました。
研修後のミュージカル鑑賞がついて、お1人様12,600円です。

柴田励司の初の試みを応援いただけますと嬉しいです。

チケットのお申込みは以下からできるようになりました。よろしくお願いします。 <(_ _)>

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