Vol.759「心のもちよう」(メールマガジン「人事の目」より)

「特定スキル」「ポータブルスキル」「心のもちよう」。個人のパフォーマンスは
この3つの掛け合わせで決まります。「特定スキル」とは特定の仕事をするために
必要なスキル。「ポータブルスキル」とはどこで何の仕事をしようと求められるスキル。
「心のもちよう」とはその字の通り。今日はこの「心のもちよう」がテーマです。

「誠実」「寛容」「冷静」「利他」・・・等々、「心のもちよう」のあり方を示す言葉は
たくさんあります。これらは「心のもちよう」の結果として表出することです。
「心の持ちよう」とは人間性の総称、言わば、その人の“器”そのものです。

どうすれば“この器”を大きく確かなものにできるか。一朝一夕にどうにかなるものでは
ありません。どれだけ様々な経験をするか、いろいろな人に会うか。この積み重ねです。
年輪のようなものです。この年輪が太くなればなるほど、人間としての魅力が高まります。

与えられた仕事、与えられた環境に甘んじていると、せっかくの経験も狭い年輪にしか
なりません。自分の年輪を太く育てたいのなら、若いうちから自ら進んでいろいろな人に会い、
やったことがないことにチャレンジした方がいいに決まっています。

素晴らしい人との対話は自分の「心のもちよう」を大いに成長させます。魅力を感じる人が
いたら、定期的に会いに行きましょう。その魅力があなたの年輪の源を刺激します。
仕事上、会食と言う機会がある人はその機会を最大限に活用しましょう。儀礼的な会食、
営業目的の会食(接待)であったとしても、魅力的な人に遭遇したら、進んで“
(自腹でも)次の機会”を設けましょう。

やったことがないことにチャレンジできる環境にあるなら、それを活用しない手はありません。
痛い想いをすることもあるでしょう。挫折もあるでしょう。どんどんやりましょう。
その経験が自分の年輪を太くしてくれます。

なかなかチャレンジしにくい環境にいたとしても、そこからの学びを最大限活用する
方法があります。定期的に“印象に残っている出来事”を思い起こすのです。
次にその出来事が“自分にとってどんな意味があるか?”と自分に問いかけます。
その上で“その学びをどう活用していくか?”を考えます。 これを文字に起こします。
この整理を続けていくと平凡な毎日であっても、太い年輪が形成されていきます。
(近くこれを簡単に行うツールを開発する予定です。)

さらにお薦めしているのが「本を読むこと」です。良書は自分の気づきの感度を高めて
くれます。最近、私が担当する“塾”においては「知の基盤」と称して、私が選んだ本を
読んでもらっています。いわゆるノウハウ本や経営書ではありません。まさに
「心のもちょう」を意識した本です。

この本を通読してもらい、それを題材に他の塾生たち向けに授業をしてもらっています。
どのような本か。その本を通じて自分が得た気づきは何か。何を伝えたいか。
この3点を話してもらいます。授業を受けた塾生たちには、自分の周辺の誰かを
思い浮かべて、その本を紹介するメールを書いてもらいます。

‐こんな本がある
‐**さんにお薦めしたい
‐その理由は・・・

こんな感じです。このプロセスを経ることで、他人が本から得た気づきを
自分事にしてもらうのです。

「心のもちよう」をより確かなものにする。この追求には終わりがありません。


おまけ-1:東京アメリカンクラブで「さっきスマホ充電してましたよね?」と
警備の人に声をかけられました。なんとこれで3度目・・・
・・・これはもしかすると何かの暗号なのかもしれない。


おまけー2:8月28日の「OTshowcase」。大勢の方にご来場いただきました。
ありがとうございます。OTをライブ中継しながら生解説するという初の試みでしたが、
大成功でした。このフォーマットで他の地域でもやってみたいと思いました。(大阪とか福岡で)

おまけー3:日経DUALなるメディアで取材を受けました。
共働き世代にとてもためになるWEBマガジンだと思いました。
https://dual.nikkei.com/atcl/column/19/072400007/073000001/?P=1

 

 

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