「人事の目」を書き始めて17年目に突入です。
本年も「人事の目」をよろしくお願いいたします。
“With great power comes great responsibility.”
少し古いですが、映画「スパイダーマン(2002年)」の一節です。
「大いなる力には、大いなる責任が伴う 」と訳されています。どのシーンの言葉かは、
ぜひこの映画を観て発見してください。とても印象に残るシーンです。
(ちなみに私はトビー・マグワイアのスパイダーマンが一番好きです。)
この“大いなる力”ですが、私は“優秀さ”と捉えています。
”優秀である“。これは誰かのおかげだと思うのです。もちろん、本人の努力もあります。
それは否定しません。ただ、その努力が実を結んだのは「遺伝的な要素」、「運を含む
環境的な要因」があってのこと。”優秀な人“が影響力のある役割を担うことができているのも
多くの人たちが支えているから。これらのことを忘れてはいけません。
優秀な人たちは自分を”優秀“にしてくれたことへ「お返し」をすべきだと思うのです。
その”優秀さ“を自分のために使うのではなく、普通の人たちのため、社会のために使う。
それこそが「お返し」であり、”優秀さ“の責任を果たすことになると思うのです。
技術革新により、これまで人手をかけていたことが機械化されます。これは産業革命以来、
ずっと繰り返されたきたことです。昨今、AIの進展により失われる仕事のことが
取り沙汰されていますが、これは「かつて通ってきた道」です。
(有史以来最大のインパクトかもしれませんが)
だからこそ、”優秀な人たち“の使命をリマインドしたいのです。
優秀な経営者であればあるほど、最新の技術を活用して、自社の生産性を高めることで
収益を得ます。ただ、そこで終わらないで欲しいのです。自社株買いなどはほどほどにして、
その収益を原資として、新たな仕事を創出することにその”優秀さ“を使って欲しいのです。
新たな働く場で求められるスキルセットと、技術革新により仕事を失った人の持っている
スキルセットが合わないのは当然です。しかし、こうした新たな場が生まれると、
その新しい仕事にチャレンジする人たちが発生し、働く人の一部が新たな領域に移動します。
この結果、仕事を失った人たちが移動できる選択肢が増えます。もちろん、その人たちに
学び直しは必要です。学び直しの程度により移動範囲が違ってきます。
しかし、それは本人の問題です。少なくとも機会が増えます。そこに意味があります。
技術革新により、働く場の椅子取りゲームになるのはいけません。
椅子を外したら、別の椅子を置ける場を創出する。それが優秀な人の使命だと思います。
2020年、どんな小さなことでもいいので、なんらかの新しい働く場づくりをしてみませんか。
これまでやっていないこと、もちろん顧客価値・需要のあることです。
そこに、あなたの“優秀さ”を活用してみませんか。
おまけー1:年末に“髪の毛を染めよ”うという声が降りてきて、アッシュ系にしてもらったところ、
完全に“にしきのあきら”さんになってしまいました。しかも年末のハワイの日焼けにより、
“にしきのあきら”度合いが高まってしまいました・・・・
おまけー2:恒例の“笑ってはいけない・・・”ですが、ソプラノリコーダーによる
ドレミファソラシド対決が最もおもしろかったです。あれ、どこかでやりたいと思っています。
おまけー3:3月に「新刊」を上梓する予定です。お楽しみに!
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